まるでローマ時代にタイムスリップしたかのような街
アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群は、フランス・プロヴァンス地方にある世界遺産のひとつ。
アルルは、古代ローマ時代にはプロヴァンス屈指の大都市として繁栄した時期があり、市内の随所に当時の遺跡がある。また、中世にはサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路のうち、南仏を通るトゥールーズの道の始点になっていたことから、巡礼者たちで賑わった。世界遺産に登録されたのは、これらの時代をしのばせる古代ローマ時代の遺跡・遺構7件とロマネスク期の教会が1件である。また、これらは世界遺産「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部として、重複して登録されている。
紀元前1世紀にローマ人によって支配されたフランスの中心がアルルであった。町の至る所に当時の遺跡が残る。円形闘技場は、2層で60のアーチがあり2万人以上収容できる巨大な石造建築。古代劇場、大浴場、地下回廊、7世紀創建のサン・トロフィーム教会は12世紀にロマネスク様式に改築されたもので、特に回廊の柱に刻まれた聖人像は素晴らしい。